開催日:2019年2月15日金曜日
報告者:中島健作
福岡県ビルメンテナンス協会青年部サービス向上委員会の2019年度委員会事業として参加者12名で、日本がもの造りで世界に誇る企業「トヨタ自動車」のホスピタリティを体感することを目的に、2月15日金曜日に福岡県宮若市の「トヨタ自動車九州株式会社宮田工場」の見学を実施致しました。
団体での工場見学では、工場内をバス移動が原則となるため、貸し切りバスにて移動。
まずは、PR館内にあるシアターウイング21にてトヨタ工場の概要及び工程の説明。
現在、トヨタ自動車宮田工場では、トヨタシリーズの車両製造はしておらず、より上級ラインのレクサスシリーズの製造工場となっており、より品質管理、各種サービスなどをより重視した工場とのこと。宮田工場では世界の約50%のレクサス車を製造しており、年間約40万台の生産を実施しております。
PR館での説明が終了すると、バスで移動しての工場見学となります。残念ながら工場内での写真撮影は一切禁止ということでしたので、文章のみでのご報告となりますが、工場内は美観状態も高く管理されております。
また世界の50%の製造を請け負う工場では、月あたりの生産ノルマが生産能力限界以上の台数となっているのにも関わらず、作業員一人ひとりに作業ラインを「止める」権限が持たされており、ノルマを達成するためにやりきることより、不良を後回しにしないために「止める」ことのほうが評価される「よくぞ止めた」精神が根付いているとのこと。
これはいつも最上の美観を提案するという我々の業界でも参考になる精神だと思います。
工場内の作業工程に置きましては、部品毎に決められている専用台車や、内装部品の組立作業員がより効率よく作業できるような可動式の椅子やパーツ収納など、品質向上・業務効率向上を目的として、実際の現場担当者一人ひとりがより良い環境にするために、方法や道具など既製品にとらわれず、創意工夫した案をだし、会社が採用していくという方法をとっておりました。
品質に関しては、機械作業では完結できない塗装の質感・ボディの組み合わせを確認するため、十二分な目視と手触りでの確認作業など最終確認が工程ごとに徹底されており、次の作業までの確認がどのような事においても重要なことだと認識させられました。
既にビルメン業界でも同様のことを実施されているところもございますが、これは品質・効率向上のみならず作業者のモチベーションもアップできる参考になる方法だと思いました。
またおもてなしを担当するスタッフのかたがたの言葉づかいはもとより、決められた説明文面だけでなく、唐突な質問にも的確に答えが返ってくるなど、自社の理念、また工場内のすべてを把握してあり、工場内の全員がブランドに対する自信とそれに見合った仕事をしていることへのプライドを感じることができ、素晴らしい教育がされてあるなと感心させられました。
全行程約1時間半の工場見学でした。
工場見学終了後、締めくくりとし世界遺産に認定された沖ノ島を望む「国民宿舎ひびき」にて会食を行いました。
バス契約時間の関係上、世界遺産に赴き学びを得ることはできませんでしたが、食を通じ懇親を深めることができました。
最後に、トヨタ工場見学を通じ、ユーザーには目に見えない部分での徹底した「こだわり」にホスピタリティ精神を学ぶことができました。
工場見学にご参加頂きました皆さま、誠に有難うございました。
サービス向上委員会 副部長 中島健作